令和2年度フォトコンテスト「選りすぐり作品」と「受賞作品」展示のご案内&作品の紹介
令和2年度(応募期間 令和2年4月1日~令和3年3月31日)「とうみ暮らしの風景フォトコンテスト」。
大賞&各賞受賞作品、及び最終選考に残った「選りすぐり応募作約50点」の作品展示を田中駅前「東御市観光情報ステーション」店内で開催しています。(展示終了日未定です)
ぜひ足をお運びください。
ご来訪叶わない写真ファンのみなさまに・・・・
受賞6作品をより深く楽しんでいただけるよう、各賞受賞の決め手となった「審査員評価コメント」と、撮影時の工夫や機材、撮影への想い、今後の活動などをおうかがいした「撮影者コメント」を掲載させていただきます。
暮らしの風景大賞 土屋佳織さん「棚田の水鏡」
祢津 2020/5/10 撮影
審査会・審査員コメント———–
・市の半分以上が山林、4分の1が田畑という環境ならではの身近な「田園風景」を撮影した作品で、今回の応募テーマにまさにぴったりの風景。
・映し出された空の広がり、水田の美しさ、季節感が応募作の中で特に際立っていました。
・斜面の多い地形を活かした「棚田」づくりの田んぼが、土地に高低差のあるとうみらしい景色。
・パソコンによるレタッチも含めて、とても丁寧に仕上げられ完成度が高い作品です。
など、審査員満場一致で大賞に決定しました。
撮影者・土屋佳織さんのコメント———–
この作品は、通勤途中に祢津の所沢川付近で撮影したものです。水の張られた田んぼが、まるで鏡のようにとうみの空を映し出した瞬間をカメラに収めました。
田植え前は、年間長くて1週間だけ。水が入ったばかりでは水面がぼこぼこして平らにならず、水温が上がれば田植えが始まってしまいます。
これは、田の表面がなじんで、風が無いときだけに撮影できる風景なんです。
この時の撮影機材は、富士フイルム「X-T30」。パソコンで微調整をして仕上げました。
撮影がフィルムからデジタルになり、個人でも「自分の目で見た景色」をできる限り写真の上に表現できるようになったと思います。
例えば、撮影後写真を見てみると「目で見た美しさ」と違う、、、というのはよくあること。
僕の場合は、違和感の無い範囲で作品の完成度を上げるため、パソコンを使って写真についたゴミをとったり、レタッチ(明るさの調整)などをして「自分の目で見た景色」に作品を近づけるようにしています。
細かい調整作業を含めて1枚の作品が出来上がります。
また、枚数の気兼ねをしない気軽さは、デジタルならではの利点なので、日頃から人、風景問わず気軽にたくさん撮影しています。数ある撮影したもののなかから、コレといういいものだけ残すという「選ぶ目」も大事にしています。
いまお気に入り機材は、ニコン「Z7」。
日々、遠くの山々の姿を撮影するのが楽しみです!
里山暮らし賞 清水典子さん「東御市の朝」
和・寺坂 2020/12/31 撮影
審査会・審査員コメント———–
・田んぼ道に残ったふたつの足跡が物語性があり、観る人の想像力をかきたてます。
・一日の始まりに左右に田んぼの広がる道を、愛犬とのんびりお散歩ができる、、、「ほどよく田舎、東御市」のイメージがすっと伝わってきた。
・地面にうっすらと積もる雪が、降雪量が少ない東御市のお天気を象徴的に現わしています。朝日が昇り日が当たれば、降った雪もあっという間に溶けていく、、、そんないつもの様子が目に浮かんできました。
・朝日の輝きとそこに続く道の構図が、ポジティブなイメージで好感が持てます。
など、審査員から「東御市に生活する体感」や「その豊かな日々」を表現していると高評価でした。
撮影者・清水典子さんのコメント———–
応募作品は、スマートフォンで撮影したものです。(iPhone8plus、またはiPhone12pro どちらの時期だったか忘れてしまいましたが、、、)
今年3月末の写真展の締め切り時に、スマートフォンに取り溜めた一年の写真フォルダを見返して「毎日の犬のお散歩」で見つけた東御市の風景から10点選びました。
雪の写真もやはり入れたいな、と、選ばれるのはひとつだけということを忘れ「東御市お散歩10部作」のような気持ちで、四季折々の散歩風景を選んだ中の1枚です。
東を背にして歩いてきて、ふと振り返ったらおひさまが登ってきた早朝。
この冬は雪が少なかったので、薄くも残る足跡が嬉しかった気持ちを覚えています。
写真に関しては素人です。ただ、昔から写真が好きで、インスタントカメラなどで写真を撮ってはすぐに見たくて、現像が早く仕上がるお店まで自転車をこいで行った中学生・高校生時代のことを、今回の受賞のお知らせで思い出しました。
今後も、6月で4歳になる柴犬の”こしょう”と一緒に、日々の季節の移り変わりを楽しみ、また心に留まる瞬間を写真に残していきたいと思っています。
東御市和(かのう)にある「カフェギャラリー・すみれ屋」では、義母と2人で、景色とコーヒーと共にお客様をお迎えしています。大きく開かれた窓からは、遠く山々までを一望していただけます。
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カフェからの日々の風景やギャラリーの情報を日々更新中
「カフェギャラリー・すみれ屋」インスタグラム
http://instagram.com/sumireya25
自然暮らし賞 楢原睦雄さん「寒い朝」
新張 2020/12/26 撮影
審査会・審査員コメント———–
・青く澄んだ空、くっきりと見える遠くの山々、霜の降りた木々、広がる大地。1枚の中にグラデーションのようにさまざまな自然の色が重なった様子がとても印象的です。
・この季節、この場所、この天候と、このタイミングにしか捉えることのできない「瞬間」をダイナミックに収めていると思います。
・湯ノ丸山、浅間連山、蓼科、八ヶ岳、、、見回せば四季おりおりの山脈の姿を楽しめる360度楽しめるのが東御市。そのなかでも、みんなに親しまれている浅間山が真っ白な雪帽子を被った姿は特別なものがあります。
・技術力も確かで、フォーカスしている被写体がしっかりとしていますね。
など、東御市に暮らすと当たり前のように感じている山々の姿。その美しさを再確認させてくれた作品ということで受賞となりました。
撮影者・楢原睦雄さんのコメント———–
近くに住んでいますので、どんな気候で、どんな時間帯なら、木々に白く輝く霜が降りるのか、その景色を見ることができるかは、だいたいわかります。朝、車で出かけていって、寒いですけどじっと我慢して、撮影しました。苦労はないです、写真が面白くて。。。
写真は撮り初めて活動するうちに、写真やカメラが好きな仲間と出会い、いろんなところで撮影をしたりで、10年くらい経ちます。今回は、デジタルデータでの応募は初めてでしたので、仲間とCD-ROMに作品を焼いて応募をしました。
写真の魅力は「景色の深いところ」を映し出せるところ。
これからも、楽しく写真活動を続けていきたいと思っています。
歴史文化暮らし賞 田中基継さん「秋に舞う」
海野宿 2017/11/5 撮影
審査会・審査員コメント———–
・白鳥神社のお祭りの様子が、人物像を通じて伝わります。お祭りの開催中止が続くなか、繋いでいく歴史・文化の大事さや、今後への希望を感じさせます。
・しっかりと人物にフォーカスした写真、ポートレートとしての魅力があります。
・人物背景のボケがとてもいいです。差し込む白い光と葉の黄色に、秋の紅葉の季節感がありました。
撮影者・田中基継さんのコメント———–
海野宿ふれあいまつりで行われた 白鳥神社 の「浦安の舞い」の一コマです。
秋らしく背景に紅葉を入れるようにして、できるだけ不必要なものが写らないように撮影しました。
黄色が被りぎみだったため、軽くレタッチしています。
写真撮影は、 7年前に一眼レフカメラを購入し、そこから自己流でいろいろ撮っていました。
4年前にカメラメーカーの写真教室に入ってからは、ポートレートの魅力に惹きつけられて、ポートレートをメインに撮影しています。
ここ数年は冬の「湯の丸スキー場」での撮影が中心です。
昨年から毎日一枚ずつ冬の湯の丸スキー場のスナップをインスタグラムとブログにアップしています。
少しでも湯の丸スキー場や東御市のPRにつながればと思っています。
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田中さんの「湯の丸スナップパーク」 ブログ&インスタグラム
https://yunomarusnappark.blog.jp/
https://www.instagram.com/moto_too_good/
ワイン暮らし賞 新井恒男さん「とうみのブドウ畑」
和 真田東部線 2020/10/3 撮影
審査会・審査員コメント———–
・まず最初にぱっと目に入ってくる生き生きとした緑の色と規則的なラインが力強い。
・ぶどう畑の写真は多く撮影されていますが、対象との絶妙な距離とアングルが、畑を印象を深くしています。
・東御市内のワイナリーやヴィンヤードの直線的に木が連なる「垣根仕立て」の畑は、これぞ東御市の「新しい定番風景」と言えるでしょう。
(※ぶどう栽培というと、ぶどう狩りをされたことがある方はご存じの通り、ぶどうの房がシャンデリアのようにぶら下がる「棚仕立て」の栽培風景を思い浮かべる方も多いかと思います。一般的な生食用は「棚仕立て」ですが、世界のワイン醸造用のぶどう栽培の主流の栽培方法でもあり、近年のワイン醸造用ぶどうの多くはこのような「垣根仕立て」なんです。)
審査員からは、市内に小規模ワイナリーが11件もあり、ヴィンヤードも続々と増えている東御市ならではの「生活のすぐそばにあるワイン用ぶどう畑の風景」と、その独特の美しさを捉えていると、評価されました。
撮影者・新井恒男さんのコメント———–
ヨーロッパでは起伏のある広大な土地に、麦やブドウが栽培されています。
その風景は実に感動的でまさに「絶景」です。偶然にもここ東御市で、この「絶景」に出会うことが出来ました。
思わず車を止めカメラのシャッターを夢中で切った、その1枚が受賞作の「とうみのブドウ畑」です。
機材はミラーレスカメラ「ソニーα6300」。レンズは「ソニー E18-200F3.5-6.3OSSLE」を使用しました。
数年前に「棚田巡り」に誘われ、その美しい風景に魅せられて写真を撮るようになりました。カメラ撮影歴は4年になります。
私にとって出会った景色への「感動」が作品づくりの源。
特に、わたしの撮影の原点でもある「棚田」撮影は引き続き私の撮影テーマです。
古くから山間部など傾斜面に階段状に作られた水田である「棚田」は、いま徐々に失われようとしています。維持している方々の苦労の結晶でもあり、大事な日本の風景を、これからも撮影していきたいです。
また、今回はブドウ畑でしたが、このように全国には「感動の景色」がたくさんあるとおもいます。その感動を味わいながら写真に表現していきたいと思います。
にゅ~暮らし賞 石川了輔さん「くるみの木と冬の星々」
御牧原 2019/11/24 撮影
審査会・審査員コメント———–
・考え抜かれた撮影のタイミングや撮影場所、撮影技術の確かさを感じさせます。表現力があるので、作者が表現したいことがしっかり伝わります。
・晴天率の高さから「とうみの美しい空」といえば晴れの日の抜けるような「青空」がまず思い浮かびますが、今回石川さんが撮影されたような「星の輝く夜空」も、実はとってもいいと改めて感じました。
・「一本くるみ」は知る人ぞ知る東御市の撮影スポットですが、夜の撮影が新鮮でした。市内北側、北御牧台地はしなの鉄道田中駅から車でほど近いにも関わらず、高い建物や強い灯りが無いので、夜空にまたたく星の姿が気軽に鑑賞できます。
標高の高い山に登らなくても、駅前から車で15分。たくさんの星を観察できることをもっと多くの方に知ってほしい──ということで、にゅ~暮らし賞は、「とうみの新しい撮影スポット」として、北御牧のシンボルツリー「一本ぐるみの木の夜景」を撮影した、石川さんの「くるみの木と冬の星々」が選ばれました。
撮影者・石川了輔さんのコメント———–
今回の作品は、冬を代表する星々がくるみの木の真上に来るのを待って撮影しました。一眼レフカメラ、三脚、ポータブル赤道儀を使用して撮影した一枚撮りの写真です。
「星空」を撮り始めたきっかけは沖縄の離島・波照間島で初めて天の川を見て、写真を撮った時からです。その時の感動が忘れられず、旅行が終わってからも星空ばかりを撮るようになりました。
いつか仕事を引退したらカメラと三脚を担いで日本全国の星空を撮影して周るのが今の夢です。
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たくさんの絶景・星空を収めた石川さんのインスタグラム
https://www.instagram.com/_rysk_/
<お問い合わせ>
(一社)信州とうみ観光協会
「とうみ暮らしの風景フォトコンテスト」事務局 担当 畑中
〒389-0516 長野県東御市田中279番地
電話:0268-62-7701 FAX:0268-62-7701
Mail:info@tomikan.jp
2021/05/25更新